リクルート”最強の母”の、脱・出世戦略 育休明けの3段階降格、それがどうした!

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「俺はお前のネガティブオーラが消えないうちは、マネジメントには置かないよ」

「女性は仕事とプライベートを天秤にかけるからいけない。仕事と育児を50%ずつに分けたら、100%の仕事ができないじゃないか。どちらかに軸足を置くのではなく、生産性を倍にして、仕事も100%、育児も100%で頑張るしかないだろ」

キツいパンチの応酬だ。人によっては、心が折れ、退職してしまう場合もあるだろう。だが、堂薗さんはそうは受け取らなかった。

「身に覚えがあったので、ギクリときました。だから、『覚えてろよ!』と、それから1年、すごく頑張りました」

仕事で、言い訳はしない。愚痴は言わない。何があっても人のせいにしない。堂薗さんはそう決めた。

とはいえ、新米ママが育児と営業リーダー職を両立させるのは並大抵のことではない。しかも、堂薗さんの実家は九州。夫の親は宇都宮在住で、義母はすでに他界していた。頼れるのは、夫だけだ。

幸い、夫は協力的だった。

「夫も仕事が忙しいのですが、『娘が可愛くてしょうがないんだよね』と子煩悩のふりをして会社を早く出て、平日の半分は子どものお迎えを分担してくれました。しかも、夫は人の話を聞き流す天才で、仕事中に出せない愚痴を思う存分聞いているフリをしてくれた。おかげで、悩みを独りで抱えずに済みました」

地域のファミリーサポートやベビーシッター、家事代行会社……。頼めるものは、何でも頼った。それでも、夜、ようやっと子どもと接する時間になっても、20人の部下からひっきりなしに電話がかかってくる。

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