Facebook「追われる巨人」が仕込む成長の種 実質ナンバー2の製品責任者に独占取材

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――1日当たりの利用者数がツイッターを抜いたとされるスナップチャットをどう見る? 瞬間の画像や動画を加工して共有するスナップチャットのようなサービスと比べ、フェイスブックならではの特長はどこにあるのか。

4月にサンフランシスコで行った開発者向け会議「f8」で最新情報を発表した「フェイスブックライブ」がそれに当たるだろう。フェイスブックライブは昨年8月にMentionsという単独アプリ内で著名人向けに展開を始め、今年1月にiOS端末、同2月にアンドロイド端末に対応した。4月のf8では、このライブ動画のAPI(Application Programming Interface)を外部の開発者向けに提供すると発表した。これにより、外部の開発者はフェイスブック上で手軽にライブ動画を作成できるようになる。

フェイスブックライブでは、生の形で人々がつながる新しい利用形態を提供している。まだ展開して間もないが、すでにさまざまな用途が生まれている。たとえば朝に誰かが支度している様子を友達の間でシェアしたり、アメリカ大統領が中継でメッセージを発したりしている。グループ間やイベント内でもライブ動画を共有するなど、いろいろな使い方がある。たとえば子どもが参加しているイベントをほかの人が見たり、コンサートやスポーツの状況をほかの人に伝えたりしている事例もある。

電話もアプリも必要ない

――f8では、「Bots for Messenger」(=フェイスブックメッセンジャー向けのボット。ボットとは人工知能を使ったプログラムのこと)が話題になった。この機能も独自の特長に含まれる?

そうだ。今だと飛行機のフライトで席を変えたいと思ったり時間が遅れていないかを確認したいと思ったりする際、航空会社に電話をかけるか、航空会社のアプリをインストールしなければいけない。決してシームレスな体験とは言えない。

フェイスブックでは友達にメッセージを送るようにフライトの席や時間を確認することができるような環境を、チャットボットと会話のような環境を、会話のようなUI(User Interface)で提供できるようにしている。フェイスブックライブと同様に公開されたAPIを通して、外部の開発者がボットを使うことで、各サービスやビジネス用途に見合ったビジネスと人の交流手法を見出すことができる。

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