Facebook「追われる巨人」が仕込む成長の種 実質ナンバー2の製品責任者に独占取材
月間利用者16.5億人(2016年3月末時点)。ずば抜けた利用者数を誇る世界最大のSNS、フェイスブック(Facebook)を率いるのは言わずもがな、創業者兼CEO(Chief Executive Officer)のマーク・ザッカーバーグ氏だ。その右腕として、一般的にはCOO(Chief Operating Officer)兼取締役のシェリル・サンドバーグ氏が知られている。2008年3月に参画し、その後フェイスブック初の女性取締役となった人物だ。
週刊東洋経済は2016年7月16日号で『追われるSNSの巨人 フェイスブック』を特集。16ページに渡り、現地ルポや各幹部へのインタビュー、日本市場苦戦の真因などについてまとめた。
記者は米カリフォルニア州メンロパークにあるフェイスブック本社で複数の上層幹部へ取材する機会を得た。そのうちの1人、CPO(Chief Product Officer)のクリス・コックス氏は2005年10月に参画し、フェイスブックを創業期から支えた功労者だ。フェイスブックユーザーなら誰もが知っている「ニュースフィード」(友人の投稿がニュース形式で見られる機能)の生みの親であり、サンドバーグ氏をしのぐ“実質ナンバー2”との呼び声も高い。
ニュースフィードの生みの親を直撃
コックス氏は製品を通じ、どのような長期戦略を描いているのか。誌面では載せきれなかったインタビューを掲載しよう。
――現在の注力分野はどこにあるのか。
3つの大きな課題がある。1つ目は、世界中のあらゆる人にフェイスブックを使ってもらうことだ。現在16.5億人の月間利用者がいるが、次の10億人を開拓するためにどうすればいいかを考えている。
端末や言語、ネットワークやOS(基本ソフト)などを考えるとフェイスブックが利用される形態の組み合わせは何千にもなる。以前はブラウザの種類でたとえばIE(インターネットエクスプローラー)が使えるかどうかという議論だけだったが、今ではインドのデリーで2G(第2世代移動通信システム)のネットワークにどうつなぐか、といったことも考えなければならない。
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