Facebook「追われる巨人」が仕込む成長の種 実質ナンバー2の製品責任者に独占取材
――グループ内に抱えるフェイスブックメッセンジャーや(写真共有アプリの)インスタグラム、(モバイルメッセージアプリの)ワッツアップなど、それぞれのサービスは競合関係にはならないのか。
とらえていない。人と人がコミュニケーションする方法、つながる方法、シェアする方法は膨大にある。周辺の部分で競合することはあるかもしれないが、むしろ私たちはお互いのサービスで助け合うことが大事で、1つずつのサービスをできるだけ優れたものにすることに優先順位を置いている。
人間関係と空間の2軸でサービスを意識
コミュニケーションというものを私は2軸考えている(注:ホワイトボードを使用。写真参照)。
1つはオーディエンス(人間関係)の幅だ。一人の人が持つオーディエンスは1対1から始まり、のちに1対多数、そして1対すべての知り合いになる。1対1、また1対少数は頻繁に連絡を取るため、ワッツアップやフェイスブックメッセンジャーを使うのがベストだろう。
少数というのは、具体的に奥さんや家族、親友などだ。1対多数は職場の同僚や一緒に野球を見に行く友達から、1対100人、1000人という規模を指す。グループやイベント機能はこのようなオーディエンスを想定して開発されている 。1対すべてという相手に対してはフェイスブックやインスタグラムの利用を想定している。これらのサービスは、幅広い人たちと関係を維持するのに役立つ。
オーディエンスの幅と違う軸では、何がどのような形でシェアされているかという空間の広がりがある。私たちは空間の広がりをテキストやリンクの提供から始め、次に写真、動画、ライブ動画、360度動画と広げてきた。その先は、(2014年7月にオキュラスVRを20億ドルで買収し参入した)VR(仮想現実)に広がっていくはずだ。
多様な空間が広がった中では、たとえば私の妻だけに息子のライブ動画を見せたり、NBAのゲームを同じくライブ動画で友達全員に見せたりできる。私たちがやっているすべてのことがこの図に現れており、どのシナリオにおいてもフェイスブック傘下のさまざまなアプリやサービスが役に立てると思う。
――この図の中では、どこにプライオリティを置いているのか?
ライブ動画や360度は新しく、実現が難しいテクノロジーだ。今、こうした新しいものを実現することにプライオリティを置き、投資をしている。
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