岡島悦子「人気のない仕事にチャンスがある」

30代前半までに一つ実績を

大きなチャンスに挑戦したいと思った際には「あなたはそれをやったことがあるのか」と実績を聞かれるケースが多い。私はこれを「一つ目のわらしべ問題」と呼んでいる。一つ目のわらしべ、が得られないために、いつまでたっても機会がもらえない悪いサイクルのことである。

一つ目のわらしべを得られないと、バッターボックスに立てないので、横軸を広げることができない。一つ目のわらしべを得るためには、早め早めに種をまいておくことがカギになる。そうしておけば、思わぬところから「こういうのやらない?」と声をかけられるケースも出てくると思う。

「マネジャーになってから手を挙げよう」などと役職に拘って声を上げる機会を逸している人がいるが、それでは遅い。とにかく前倒しに自分マーケティングをして、他人から想起される人間になったほうがいい。なお、想起してくれる人に対しては「購買支援」の発想が重要になる。

30代前半までに1つは実績を

今は、多くの企業で主要なビジネスが成熟するという状況がおきている。非連続の成長を実現するためにも、多様な視点を求め始めている。その意味で、若手にも女性にも外国人にも主流のビジネスにいない人にも、明らかにチャンスが増えている。実際、「やりたい、やりたい」と声を上げている人が、チャンスをもらっているケースが私の知る範囲でも確実に増えている。

ただし、闇雲に声を上げるだけではだめで「この人にチャンスを投資すれば回収できそうだ」と思わせるだけの「信頼貯金」が必要になる。「いざ鎌倉」の機会に備えるためにも、想起されるだけの実績と可能性を感じさせる力をある程度上げておくべきだ。チャンスを得てから初めて練習するのでは遅い。

30代前半ぐらいまでには、小さくてもいいので、1つは自分でやったという実績を残しておいたほうがいい。私が「タグ」と呼んでいる「●●さんといえばこれ」という実績があれば、そのポテンシャルを買ってもらえて、「あれができたのだから、これもやれそうだよね」という話になりやすい。前倒し前倒しで実績を少しずつ作っていくべきだ。

なお、タグのポイントは「掛け算」。たとえば、「医療」にも「ファイナンス」にも一流の人は沢山いるが、「医療」×「ファイナンス」×「英語」といった掛け算になれば、希少性はぐっと高まり、タグとしての優位性が上がるということである。

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