財務データで絞り込み、手軽なETFも有力 東南アジア成長企業への投資法

✎ 1〜 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 最新
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

余裕がある人は、新興国には資産効率が低い企業が多いですから、営業利益/(棚卸資産+有形固定資産)が15%を上回っているのかもチェックしてください。
 安全性については、自己資本比率が最低30%はあるのかを見ましょう。これらの条件に見合い、かつPERが15倍以下の割安企業があれば、有望な投資先となります。

残念ながら、経済が低迷し、かつ株式市場が成熟している国内では、上記の条件をすべて満たす企業はほとんどありませんが、経済が急拡大し、金融市場に参加しているプレーヤーも少ない東南アジアではこれらをすべて満たす企業がかなりの数、存在しています。

現地を視察、体験するのが理想

できれば、こうした財務分析で浮上してきた投資先候補に投資を行う前に、現地を視察し、その会社のサービスや商品を実際に体験していただきたいと思います。東南アジアが日本人の海外投資の対象として魅力的である理由の1つに、現地へのアクセスのしやすさがあります。今ではLCCを使えば数万円で東南アジアに行けますし、東南アジアの主要都市間は片道数千円かつ2~3時間で、バス感覚で移動できます。

私も東南アジア企業に投資をする前に必ず現地を視察し、商品やサービスが魅力的かどうかを、必ず確認するようにしています。英語に不安がない方は、企業のIRなどに問い合わせると、今でも日本人にはお金持ちのイメージを持っている人が東南アジアには多いので、企業戦略などを個人にも丁寧に説明してくれることが多いです。

自分のおカネを投資する前提で、企業の一顧客としての目線から商品やサービスを吟味すれば、単に視察旅行をするよりもはるかに有意義な情報収集となるでしょう。

一方、各社のIRサイトなどからこうした財務情報を探し出し分析したり、現地を訪問したりすることが面倒に感じる人は、東南アジア主要各国に幅広く分散投資できる投資信託やETF(上場投資信託)が数多くありますから、これらの金融商品から東南アジア投資を始めるのがいいでしょう。

次ページ投資信託やETFもあるが・・・
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事