50歳、無職、アフロ女子の「おカネがない快感」

稲垣えみ子・セドラチェク ミニマリスト対談

稲垣:それと、人を褒めることとか。

セドラチェク:いい意味でお世辞を言うのはすごく大事ですね。私もそのおかげで、普段行けないところに行けたりして(笑)

稲垣:そうそう! わあ、私と同じだ!

セドラチェク:私は学生のときにおカネがなくて、いつも隣の家からいいにおいがしていた。それで、隣の家にいた年上の学生を褒めまくったら、「あ。じゃあ家くる?」ということになって。

稲垣:わかる、わかる(笑)。

セドラチェク:毎日のように料理を食べさせてくれた(笑)。

稲垣:私もいま近所にお豆腐屋さんがあって、毎日のように通っていたら、すごい立派な鯛のアラをもらえたりするようになった。150円の豆腐を買ったら鯛のアラがついてくるんですよ! この前はおコメをもらいました。これじゃあお店に買い物に行ってるんだかなんだかわからなくなってきて(笑)。いやもうおカネってなんだろうと。おカネではなくて、感情でモノが動く。これはもう、行き詰まった世の中を劇的に変えるイノベーションじゃんと思ったんです。でもみんな、おカネにとらわれているから、その無限の資源に気づくことができない。

セドラチェク:おカネがなければなにもできないという、愚かな考え方、それは人間の本能ですね。

稲垣:そうですね。私もずーっと愚かだったから、その考え方の引力の強さはよくわかります。

笑いをパワーに苦難を越える

セドラチェク氏の『善と悪の経済学』は欧州各国でベストセラーになった

セドラチェク:たしかドイツの哲学者だったと思いますが、おカネを川にかかる橋にたとえたんです。橋はそこにあるけれど、紙で造られた橋を渡ることはできない。おカネは架け橋であると同時に、障害物にもなりえるんです。

そういう意味では、コピーライトって矛盾なんですね。私が本を書いたり、なにか発言したときに、それで報酬をもらって私は生きていけるのですが、一方で、そういうおカネが生じると、おカネがない人のところには私の話が届かない。でも、私の欲望としては、誰にでも私の話を知ってほしいんですよね。

稲垣:なるほどそうだ! おカネが障害物になっている! うーん。ホントおカネってやつは不思議だなあ……。

ところで、チェコってどんな国なんですか。

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