筑駒生は3カ月の受験勉強で東大に行く 筑波大附属駒場中学・高校 星野貴行校長に聞く

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――数学オリンピックなどでもよく登場しています。

そういったイベントに私のほうから「出るように」と強制することはまったくありませんが、多くの生徒がさまざまな国際科学オリンピックに挑戦しています。数学、情報、物理、化学、生物、科学地理の分野でのオリンピックでは、高い実績を収めているようです。

――彼らのDNAはどういうところにあるのでしょうか。

学校の理念として「挑戦、創造・貢献」を掲げています。筑駒生を見ていて感じるのは「何にでも挑戦してみよう」というところです。偏差値の高い、いわゆる“天才肌”の生徒ばかりが集まっていると思われがちですが、意外と個別の生徒を見ると1つのことをとことんまで突き詰める「オタク」気質の子が多いと感じます。中には全方位的に才能を発揮する生徒もいます。

「天才集団」に弱点はあるのか?

――逆に筑駒生徒の弱点はどんなところにあると思いますか?

以前は「筑駒の常識は世間の非常識」という揶揄もあったようです。生徒の自主性を尊重していますから、厳しく生徒を規律するということもありません。明文化された校則もありません。唯一暗黙の了解としてあるのは「校内でガムを噛まない」ということくらいです。筑駒にはこのような独特の学校文化があり、「世間知らずであるのでは?」と言われていたこともありました。

ですが、最近は国際交流も含め、校外との交流も多くなりましたので、そんなに世間知らずということはないと思います。また、男子校ではありますが、自治会活動やSSHなどで他校との交流も多くなっていますので、昔ほど女子に接する機会がないということもないと思います。

生徒はそれぞれに個性的であり、自分と違った個性に対する寛容性も有しています。ですが、本校はやはり世間一般とは違ったある特殊な個性の集団であるという点は否めません。それが「弱点」あるいは「課題」かもしれませんね。

(撮影:梅谷秀司)

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