あ、なにやら女性部下が男性上司に相談を持ちかけているようです。
部下 「あの、よろしいでしょうか?」
上司 「んー、なにかね?」
部下 「私は出産をしても、働き続けたいとは思うのですが、現状では真似できる先輩もいないし、自信がありません」
上司 「んー、いいかね。その、あれだ。うちの会社には、これまで出産して、その後、会社に復帰している女性社員がいないからな…。君の気持ちもわからなくもない。あ、そうだ。それなら、あれだ。んー、君がロールモデルになってスーパーウーマンを目指せばいいんじゃないか?。すごいね、素敵だよ、スーパーウーマン!な?それがいい!」
部下 「はあ…」
なんて勝手な上司なのでしょう。こんな上司は爆弾トークの爆弾に吹き飛ばされてしまえばいいのに…と、言い過ぎましたが、このような「君がロールモデルになればいい」的な何の考えもないままに発言を繰り返す人はいます。この発言も人によってはエールに聞こえるのですが、「正直、聞き飽きた」という女性、実は多いのです。
燃え尽きる「生真面目女子」
営業部女子課メンバーのAさんは、上司より「君がロールモデルになればいい」発言ではじめはやる気スイッチが入ったそうです。しかしその後、みんなの手本にならなきゃとあれもこれもと完璧になろうと奮闘し、結局、「燃え尽き症候群」で心身ボロボロになったそうです。
たとえば「ロールモデル」として期待される育児中の女性であれば、独身時代にやっていた「好き放題の残業」「自由なひとり時間」がまずもって不可能になるのです。しかし、「私は期待されているから」と真面目な女性はやがてそれを過度なプレッシャーと感じてしまい、結局「この職場ではもう無理だ」と退職……という例に、私はどれだけであったことでしょうか。本当に残念なことです。
それよりもAさんは、「君の好きな人生をつくり、好きにやってごらん」と言ってほしかったのだそうです。真面目な女性にとってはプレッシャーがかからなくて良いのです。今の時代、女性の社会進出が進み、だからこそ女性にとっても選択肢が細かくなり、それだけ働き方も多様になりました。そして女性のほうが男性よりも、ライフイベントの影響が濃い分、「ずっと同じ働き方では難しい」現実があると、しっかりと理解してあげましょう。
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