さて、AMJを辞職して政界を目指した元社員の奥さんからある日、相談があった。彼が何がなんでも政治を志したい、と奥さんに平身低頭して頼み込んだ後だったと思う。奥さんは「政治家への道は絶対辞めさせて下さい!」と私に頼みに来られた。
ところがタイミングが悪く、幸か不幸か一歩違いで彼の退職の希望を受け入れた直後であった。
私は冷静さを装って「奥さん、男と言うものは反対をし過ぎると逆に意地になるから、笑って送り出してやって下さい。私の経験ではしばらく経つと諦めて奥さんのところに帰って来ますから心配しないで下さい」とこたえた。しかし、その言葉は「選挙戦という、悲喜劇の序曲」になってしまった。
政見放送がイマイチな民主党と共産党
そんなこともあって、ここ毎日気になるので各政党の政見放送を見ている。そのTVの政見放送の出来栄えだが、率直な感想を言えば、日本維新の会の内容が抜群だ。次に良いのが自民党、続いて日本未来の党がなぜか、新鮮に見えた。
民主党と共産党の見栄えはイマイチだった。他の政党は千葉県の小選挙区制、比例代表制の千葉TVの政見放送では、まだやっていなかった。みんなの党、社民党、公明党、みどりの風あたりもぜひ聞いてみたかったが、残念ながら放送自体がないから仕方がない。
内輪の事情は分からないが、直観的には各政党の参謀本部の質と力に関係しているのではないかと思った。政党を正常に運営するには「組織力と経済力」が必要である。
政見放送(千葉TVでのもの)を客観的な印象だけで言えば、日本維新の会は前面に橋下徹氏と石原慎太郎氏を押し出し、自民党は安倍晋三総裁が出てきてまずは絵になっている。
一方、民主党の野田佳彦首相と共産党の志位和夫委員長の画像には残念ながら「華」と「勢い」がない。素晴らしいのは「日本未来の党」であるが、嘉田由紀子党首しか出てこない。
とはいえ、率直に言えば、政党の主義主張の内容は大差がないので、良し悪しの対象外である。一事が万事、イメージ選挙の様相を呈してきたのだ。
もっと恐ろしく残念なことは、みんなの党、社民党、公明党、その他の党はなぜか千葉テレビの政見放送に参加さえしていないということだ。これがNHKの全国版になると変わってくるのだろうが、力の差というものは、どこまで目が行き届いているかにかかっているものだ。
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