安倍総裁、300議席取る方法教えます 兵法三十六計で占う衆院選(上)

✎ 1〜 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

 かつて、これだけの政党が乱立する選挙戦があっただろうか?大小合わせて二桁以上の政党が入り乱れて12月16日までの選挙戦が始まったのだ。中国の歴史で云えば、まるで五胡十六国時代のようだ。

自民党が過半数を制する勢いと伝えられるが、なにせ乱立状態の戦いだから、「計略や策略にすぐれたものが勝利を呼び込み生き残る」という戦いになるかも知れない。

各党の政策論議を聞いても、何が何だか分からない。つまり正々堂々の議論が勝ち負けを決めるのではなく、短期戦であるだけに「兵法三十六計」のような詭計や、策略を制したものが勝利するような複雑怪奇な様相を呈している。

「6×6」段階からなる「三十六計」

まず、この兵法三十六計について説明したい。私は今まで中国には200回近く行っているが、実は中国人のビジネスマンは三十六計の戦略を上手く交渉に応用したりするから、私自身も知らず知らずに兵法三十六計を研究するようになった。

兵法三十六計は、中国人なら誰でも知っている「戦いの定石」で、五世紀までの中国の兵法における戦術を6段階の36通りに分類したものだ。ちなみに「三十六計逃げるに如かず」とは、三十六計の最後に出てくる有名な言葉だ。

つまり、何をしても勝ち目がない時は、「逃げるが勝ち」なのである。鳩山由紀夫元首相が中国古典に堪能であるという話は聞いたことがないが、今回の鳩山由紀夫の議員の引退は、まさにこの兵法三十六計を地で行った正しい戦略と言えよう。

もう少し詳細に「兵法三十六計」を見てみたい。

まず三十六計は六段階に分類される。すなわち戦況の状態によって「勝戦計」「敵戦計」「攻戦計」「混戦計」「併戦計」「敗戦計」の六つの戦術に大分類される。

さらに、それぞれにおいて、優勢な戦いから劣勢の戦いまでのラインナップを六通りに小分類されるので、合計三十六計ということになる。

いわば、有利な順番に書かれているので今回の衆議院選挙に投影してみると各政党の強弱の立ち位置がはっきりするし、選挙民にとっても評価を下すのに便利なので以下のように分析した。

自民党が泣いて喜ぶ戦術「勝戦計」とは?

さて、はじめの「勝戦計」からみてみよう。ここでは、最も優勢な状況の戦術が書いてある。例えば今回の衆議院選挙ではブッチギリの優勢を保っている自民党の戦況が「勝戦計」に当たる。

自民党の政権公約は「日本を、取り戻す。」であるが、ほとんど政権を取り戻したと見ても過言ではない状況だ。結構早い時期から計画的に選挙戦に入っていた自民党が今から最後の追い込みでどのような戦術で臨むべきかを「兵法三十六計」を指南書として研究してみたい。兵法の使い方によっては単独過半数どころか、さらなる大勝(例えば300議席レベル)だってあり得るのだ。

まず、自民党はもっと自信を持って勝つための計略を組み立てなければならない。それなのに、党首討論では「安倍チャン」(失礼)は何故か押され気味であった。

優勢な場合には、それなりの戦い方があるものだ。横綱相撲を取るべきときに何故かオロオロしているようにも見える安倍チャンが、心許ないと思っているのは私だけではないはずだ。

次ページ安倍総裁が泣いて喜ぶ!?
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事