子供に勉強させたいなら個室は要りません! 「灘→東大理Ⅲ」の3兄弟の母に聞く

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ただし、ここで紹介したのはあくまでも一例で、習慣のつけ方については「これ」という唯一の方法があるわけではありません。それでも「自然に習慣は身につく」とは考えずに、試行錯誤しながらそれぞれの家庭独自のスタイルを作ろうと考えみてください。

小さな達成感を持たせよう

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Q5 子どもが勉強へのモチベーションを保ち続けられていないように思います。モチベーションをキープする秘訣はあるのでしょうか?

モチベーションを保つ秘訣は、テストの点数を上げることに尽きると思います。子どもは点数が少しでもよくなれば嬉しくなり、やる気が出るものです。ですから、小さな達成感を持たせるようにサポートしましょう。

達成感を少しでも持ち続けるための方法として、私が考えるもっともシンプルな方法は、間違えた問題の、間違えた理由を見直すことです。

ただし、すべての間違えた問題を見直すわけではありません。子どもがもう少し考えたらできたであろう2問程度だけを見直すことです。

そうすることによって、「もう少しで解けたんだな」「あとちょっとで正解できたかもしれない」と子どもは思います。そう思えば、惜しいという気持ちや悔しさを抱くわけです。これが次の勉強への原動力になります。

多くのお母さん方が「間違えた問題、すべてを見直します」とおっしゃいますが、間違えた問題の中には「こんな問題は見直してもできない」と思うような難問が混じっています。そのような難問を時間をかけて見直しても、思ったほど役に立ちません。そうなると子どもが疲れるだけで、せっかく生まれたやる気を失うことになり、もったいないです。

見直す問題を厳選して、子どものやる気や達成感につなげていきましょう。

佐藤 亮子 「東大理Ⅲに合格した3男1女」の母

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さとう りょうこ / Ryoko Sato

大分県出身。津田塾大学卒業。大分県内の私立高校で英語教師として勤務。結婚後、夫の勤務先の奈良県に移り、専業主婦に。長男、次男、三男、長女の4人の子どもを育てる。長男、次男、三男は灘中学・高等学校を経て、東京大学理科III類に進学。長女は洛南中学・高等学校を経て、東京大学理科III類に進学。現在、長男、次男、三男は医師として活躍。長女は東大医学部の学生。その育児法、教育法に注目が集まり、全国で講演を行う。『頭のいい子に育てる 3歳までに絶対やるべき幼児教育』(東洋経済新報社)ほか著書多数。

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