子供に勉強させたいなら個室は要りません! 「灘→東大理Ⅲ」の3兄弟の母に聞く

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子ども部屋をなくさないのであれば、やるべきことをリビングで親と一緒にきちんとやらせ、子ども部屋は寝るだけの場所にすることです。その時は、スマホ・ゲーム・マンガ等は持たせず、すぐ寝るようにすることです。

他に楽しく学習するポイントとして、「勉強とは学習机にきちんと座ってするべきものだ」との考えにこだわらないことです。

このきちんとした姿勢は、実は子どもにとってかなりハードルが高いものなのです。私は、とりあえずどんな姿勢でも勉強していればいいとしていました。はじめは寝ころんで、次はクッションによりかかって、そして、やっと机について勉強するという感じでしたが、やることはやっているので、何も言いませんでした。

我が家はリビングを勉強部屋にしていましたが、日常生活の中に自然に勉強を入り込ませることができるのであれば、他の方法でもいいと思います。

自宅で集中できないのにはワケがある

Q2 子どもが「自宅では集中できない」と、自宅で勉強をすることを嫌がっているのですが、よいのでしょうか?

「自宅では集中できない」というのには、何か理由があるはずです。

実は勉強するには、家が一番便利なのです。教材、ノート、筆記用具などのものはすべて揃っていますので、家で勉強をするのが一番効率は上がります。何よりも、図書館、自習室、カフェなどで勉強するのは、行って帰るという往復の時間がかなり無駄な時間となります。

小学生の場合、一人で家以外で勉強することは多くないかと思いますが、例えば夏休みのとき図書館などで勉強したいといったら、親も読書のためということで一緒に行ってあげてください。

子どもを一人にすると、そこで出会った友達と話し込むか、勉強に関係ない本を読んだりします。勉強に関係ない本を読むことは大変いいことですが、やるべきことを済ませてから読む自制力は小学生にはありません。

子どもが小さい時は、基本的に「ここでは勉強できない」「こんな状態では覚えられない」などと、自分の現在の状況に文句を言わせないことです。

自分の置かれた立場に不平不満を言い始めたらきりがなく、自分の一番都合のいい状態のところなんてありません。今ある場所で最大限の努力をすることを理解させることが大切です。

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