外資金融・コンサルの卒業生はどこへ行った? エリートは多いがリーダーは不在

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さて、理想を追い自己啓発することが最優先の20代のエリート予備軍と異なり、30代中盤に差しかかると、「人生はたった一回。他人の視線より、自分自身の人生の幸福と、自分だからこそできるユニークな社会貢献を大切に考えよう」と仕事の判断基準がシフトしてくるものである。

よって30代中盤までに、多様な経験を積んで世界を広げ、自分が本当に何をしたいか、何にいちばん向いているか、数ある選択肢の中から選ばなければならない。「選択肢を広げるためのモラトリアム転職」に甘えられる時期は過ぎ去った。がむしゃらに、敷かれたレールの上での競争に奔走していては、中途半端な”供給過剰のエリート“に終わり、自分自身の人生のリーダーになれないのだ。

変化する欧米トップMBAホルダーの就職先

それではトップスクールからコンサルや投資銀行に就職して幅広くビジネスを経験し、自分の適性ややりたいことを真剣に考えたエリートたちは、その後どのような進路をたどったのだろうか。

先週、元同僚のアメリカンチャイニーズの女性と食事に行ったのだが、彼女のスタンフォード時代(学部)およびコロンビアMBA時代の学友がどのようなキャリアをたどったか、アボカドベーコンサンドを頬張りながら話してくれた。

彼女曰く、MBAに入ったのが2008年の金融危機の真っ最中だったため、金融志望者が多いアイビーリーグのMBAでも、卒業生の志望先に有意な変化が見られたという。

入学前から金融業界にいて、サブプライム・バブルの崩壊などで職を失うなどの辛い経験をした者は、金融に戻らずマーケティングなど異分野にキャリアを求めた。スタンフォードやコロンビアでも、投資銀行に行くのは以前ほど憧れの対象ではなくなり、シリコンバレーのベンチャーやSNS企業、NPOに進む人が随分増えている。

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