日本の政界はプロレス界にそっくりだ

繰り返される内部分裂と衰退

グローバル化の進展により、国の枠を超えて活躍する「グローバルエリート」が生まれている。しかし、そのリアルな姿はなかなか伝わってこない。グローバルエリートたちは何を考え、何に悩み、どんな日々を送っているのか? 日本生まれの韓国人であり、国際金融マンとして、シンガポール、香港、欧州を舞台に活動する著者が、経済、ビジネス、キャリア、そして、身近な生活ネタを縦横無尽につづる。
プロレス界のカリスマ、アントニオ猪木。1989年にスポーツ平和党を結成し、参議院議員に当選した(写真:日刊スポーツ/アフロ)。

先日、マリーナ・ベイエリアにあるオフィスから、ホテルへランチに出掛けたところスコールに襲われてしまった。シンガポールは雨季のためスコールが激しくなかなか止まない。ダイエット中の私はシーザーサラダのランチを同僚と食べて時間を過ごしていたが、やがて薄暗い雲が空を覆い、窓のガラス越しに大粒の雨が見える。しだいに雨と雷が激しくなり到底オフィスに戻れない。

最近自由時間ができたとき、ふと気になるのは当然、「『東洋経済オンライン』の親愛なる読者の皆様は何をなさっておられるか」ということだ。そこで空き時間を使ってコラムでも書こうかと思い、ホテルのネットでヤフーニュースをぼけっと眺めていて驚いた。

「維新と石原新党、調整不調に」「民主党分裂の危機」「国民の生活が第一、解党して日本未来の党へ合流」「維新と太陽合併!」などなど、なんだか子供の頃に見ていた、とある趣味の世界の出来事がオーバーラップしてきた――なんか、プロレス団体みたいやな……。

政治家とプロレスラーの高齢化~一流選手が入ってこない~

ご存じのとおり、日本で政治家になるには政治家の息子として生まれないかぎり、お笑いタレントになるかプロレスラーになるかがいちばんの近道であるが、歴史的に政界で起こっていることは、長年プロレス団体で起きてきたことと極めて似通っている。

たとえば、メジャーだった新日本プロレス、全日本プロレスは、新しい時流に対応できず、長期間にわたりファンを失い続けてきた。そして新しい世代のスターと観客を創出できず、長らくシルバー世代に突入した往年のIWGPチャンピオンたちがリング上の一線で活躍してきた。

後進のスター選手を育てず、往年の人気レスラーがメインイベントを張ってきた様は、同じく後進に道を譲らずポストにしがみつく老齢政治家とダブって見える。少し前の自民党総裁選でもそうだったが、出てくる顔ぶれも一昔前どころか二昔前と比べても代わり映えがしないし、支持層もどんどん高齢化している。

別に年をとることが悪いことだとは言わないが、60歳で“若手”と呼ばれている産業が政治の他にあるだろうか。イギリスでもアメリカでも40代で首相や大統領が誕生しているが、一国の指導層が60代、70代ならば自然と高齢者優遇の政治にならざるをえない。

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