怒濤の復興チャリティーオークション 個人のつながりから動き出す復興支援

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ちょうどその頃、ヤフーへは企業経営者や文化人、タレント、音楽アーティストの方々から「チャリティーオークションで何か支援できないだろうか」という問い合わせが、多数寄せられていた。

普段は社会貢献の部署と連携し、比較的細々と運用しているYahoo!オークション(ヤフオク)内のチャリティーオークション。通常では考えられない数の問い合わせに対応するため、急遽、社内横断でプロジェクトチームを結成。3月24日に特集ページ「東日本大震災チャリティーオークション」を立ち上げた。

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多くの著名人の方が個人的に問い合わせをくれ、協力してくださった

個人的に問い合わせをいただいた方に、アーティストの西川貴教さんがいた。西川さんは震災が起こったときにtwitterでさまざまな情報を拡散し、ファンだけでなく多くの人に支持されていた。

その中で、彼は多くの著名人に声をかけ、4月上旬、ネット上でチャリティーイベントを開催した。と同時に、Yahoo!オークションを用いたチャリティーオークションを実施し、多額の募金を集めてくれた。

Gyao!とニコニコ生放送でネットでの生放送を行い、東北への思いや応援メッセージを言葉や歌で伝えながら、「今からこれをオークションに出品します!」とリアルタイムで出品。

すると、瞬く間に入札され、値段が上がっていく。視聴者数もかなりの数で、ネットの力をフル活用し多くの人を支援活動に巻き込むことができた、大きなチャリティーイベントとなった。

ある大手芸能事務所は、取締役の方が当社までわざわざ足を運んで、「所属する子たちに何でもやらせます」と支援を提案してくれた。

「いつもわれわれを支えてくれているファンが被災した。もしかしたらうちのアイドルに憧れてアイドルを目指している子が被災したかもしれない。そんな被災地の方たちのために動くのは当然のことだ」

お忙しい方に違いないのに、熱い思いでわざわざヤフーのオフィスまでお越しいただき、30分にも満たない打ち合わせですべてを決定し、帰っていかれたのが印象的だった。

本当に数多くのミュージシャンやアーティスト、漫画家の方々が、自主的に仲間に声をかけ、企画を提案し、そしてチャリティーオークションに参加してくれた。

もともとオークションでは、クリエーティブな職業の人ほど、自身のサインを入れた品物の提供を好まない傾向にあるのだが、こういう時だからと積極的に提供してくれたのは大変ありがたいことだった。

「チャリティーオークションをやりたいなら、ヤフーの長谷川という人に連絡すればいい」。いつの間にかそう広まっており、11年の3月から5月にかけては、こうした著名人から「何か力になりたい。支援をしたい」という問い合わせが殺到。僕が事務所に伺って打ち合わせをするという日々が続いた。

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