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――最近のアニメ作品では動画仕上げなどを中国、韓国などへ外注するケースが多いですが、本作のスタッフ編成を見ると、日本人スタッフが多いですね。
手描きのアニメーション作業を3DCGでやる場合、今回のスタッフの3倍ぐらいの人員が必要になります。その際、原画までは何とか国内で賄えるんですが、動画、仕上げの段階になると、もう無理です。そこで今回取り入れたのが、フルCGのキャラクターを3Dでまず作りあげて、それを動かすという手法。この場合、その動画仕上げにあたる部分を全部3Dアニメーターが担うことになります。
特に今回は共同制作として、3Dアニメーションスタジオのサンジゲンと組んだのが大きかった。ここはアニメーターたちを全部自分たちのスタジオに置いて、作業を管理しているチームなので、ほとんど海外に出す必要がありませんでした。
日本のアニメの強みはセル画
――そのサンジゲンが参加した本作の特徴として、セルルック(セル画調)での3D映像を実現したところがあります。
海外から日本のアニメに求められるのは、やはりセル画。(『モンスターズインク』や『トイ・ストーリー』などをてがけてきた)ピクサーのアニメ作品は世界中でヒットしてますが、ピクサーの人たちは、日本のアニメのようなことが出来ないからああいった画調で作っていると言っている。ならば、わざわざ有利なものを捨ててまで、ピクサーよりも劣るような中途半端なものを作る必要はないと思うんです。
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