グーグルが自社タブレット・Nexus7を日本でも発売、電子書籍配信も開始、iPadの牙城に挑む
米グーグルは9月25日、日本でも、自社ブランドの7インチ型タブレット端末・Nexus7(ネクサス・セブン)の販売を開始した。7月に米国等で販売を開始した機種のうち、記憶容量16ギガバイトのモデルのみを、自社サイト「Google Play(グーグルプレイ)」で通信販売している。価格は1万9800円。10月2日からビックカメラなど大手家電量販店の店頭でも販売する。
Nexus7は、タブレット市場で独走する米アップルのiPadや、電子書籍端末で圧倒的な米アマゾンのKindleに対抗するためにグーグルが投入したタブレット端末。先行する両社に追いつくため、Android陣営でパートナーである機器メーカーとの競合をも辞さず、あえて自社ブランドで参入していた(製造は台湾ASUS社)。
最新バージョンのOS、Android4.1を搭載、ゲームなどのアプリのほか、映画や電子書籍などのコンテンツを利用することができる。グーグルのアカウントでログインすれば、同じコンテンツをアンドロイドスマートフォンやパソコンブラウザなど複数のデバイスで利用することが可能だ。ネットワークは無線LANのみに対応し、携帯電話ネットワークには対応していない。
映画は約1000タイトルをレンタル(期間限定視聴)できるほか、一部の作品は購入してダウンロードしておくことも可能だ。また、日本でも電子書籍サービス「Google Play ブックス」の提供を開始した。
海外の調査会社によると、Nexus7の販売価格はほぼ原価に近い。つまり、基本的にはハードウエア販売で利益を出すのではなく、広く端末を普及させ、その端末上で販売するアプリやコンテンツ、広告などにより収益を上げるビジネスモデルだ。もっとも、現時点では、日本向けのコンテンツは、そもそもタイトル数がかなり少ないうえ、ラインナップも魅力的とは言い難く、今後の拡充が期待される。