――石ノ森先生の「サイボーグ009」といえば、熱狂的なファンが多い作品です。それに対するプレッシャーは?
実はそういうところであまりプレッシャーを感じていない。むしろそういう作品をやれる喜びのほうが勝ります。僕は常々、(師匠の)押井守監督のような作品を作りたいという思いでこの業界に入っているからそう考えるのかもしれませんが、逆に自分の色を出したい人は、プレッシャーを強く感じるのかもしれませんね。
――もともと「サイボーグ009」には押井守監督のバージョンがあって、そこから神山監督にバトンタッチとなったと伺ったのですが、その経緯は?
今から2年前、CEATEC JAPANでの立体視3Dテレビのプロモーション向けに押井監督が作ったPVがありました。そしてそれを元に映画本編を作ろうという話になったときに、押井監督の作家主義的内容に、もう少しエンターテインメントの部分を加味してほしいというリクエストが出た。それで僕が脚本として参加することになったんです。ただ、物語作りにおいては、押井さんには押井さんなりの考えがあった。そこには僕との意見の相違があったのは事実です。
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