もし、静かにミーティングが終わったとしたら、後から問題が起こる可能性が高いと思ったほうがいいかもしれません。
タイ通は「マイペンライ」を使う
――どうしたら本音を引き出し、ミーティングを進めることができますか?
パッタラットさん:タイではインフォーマルダイアログ(ざっくばらんな場での会話)がとても大切です。家族とのかかわり、1対1で接すること、個人的なつながりで物事が進みます。難しい問題ほど、直接公式な場に持ち込んではいけません。
タイ人は自分の趣味やネットワークの中でさまざまなコミュニティーを持ち、属しています。
タイでビジネスを始めようとし、クライアントにコンタクトを取りたければ、その人の趣味や属するコミュニティを見つけ、直接仕事の話をする前に会っておく必要があります。最初に個人的なつながりがあれば、ビジネスは早く進みます。
もしくはサッカーが好きな人であればサッカー観戦に誘ったり、お寿司が好きであればお寿司のイベントなど。自分で集まりを開くのも方法の1つです。そういった誘いは平日の夜であろうと、週末であろうと、タイ人は参加したいと思っています。ただ、問題は言葉ですね。
――タイの言葉で、これを知っていれば役立つ、というものはありますか?
パッタラットさん:「マイペンライ」でしょう! これは、さまざまな状況で使えます。実際に様々な時に使えば「わあっ、タイを分かっているんだね!」と言われますよ。たとえそれしか知らなくても。
――どういうときに使うのですか?
パッタラットさん: 「Doesn’t matter」 「Take it easy」でしょうか。
たとえば遅刻して、謝りに来た人に対して「いいよ」という時に使います。それから、失敗して落ち込んでいる人に「大丈夫だよ。何とかなるよ」という時にも使います。
問題が起こってどうしていいかわからなくなった時に、自分自身に「マイペンライ、マイペンライ」と、気持ちを落ち着かせるために言うこともあります。
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