――では、バッグとしての強み、他のメーカーにはマネできない部分は、どこにあるのでしょうか。
山口:形をコピーするのは誰にでもできますが、素材をコピーするのはすごく時間がかかります。この「ソラモヨウ」というバッグはレザーをグラデーションに染めてあります。外部のなめし工場まで巻き込まないとできない作業です。そういう人たちをやる気にさせて、今までにない素材を作っています。素材がダメだと、何を作っても良い物にはなりません。今もっとも力を入れているのは、素材の開発です。
――華やかに見える山口さんの泥臭い努力が、いちばんの差別化になっていると。
山崎:室温50度ぐらいのなめし工場に山口が1週間張り付いてずっと取り組んでいる様はまさにクレイジーです。
工場の人たちがみんなこのレザーのことを「ソラモヨウ」と呼ぶんです。彼らがコンセプトをちゃんと理解できるように伝えているし、彼らも何のために作っているかを理解しています。それはバイヤーにできる仕事ではありません。山口はベンガル語をしゃべることで、本当にこの国にコミットして物を作ろうとする覚悟を示している。そこが重要なところです。
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