「Yahoo! JAPAN」の各ページは震災対応に切り替えた。トップページには必要な情報だけを集約、地震・津波情報ページを緊急的に立ち上げ、避難所やライフラインの情報をまとめた被災地別支援情報サイトも設けた。
各サービスページでは、華美なバナー広告はすべて外し、震災関連情報に集約。Yahoo!ショッピングのページでさえ、お客様からの要望の大きかった震災グッズや災害情報、配送のお知らせのみに限定した。
いま振り返ってみれば、震災対応一色に切り替えたヤフーの対応は、やや過剰なほどだったのかもしれない。しかし当時、社内にそれに異議を唱える人はなく、「ヤフーも一丸となれるんだ」と驚いたものだ。
3月14日には過去最高の23億6500万PVを記録。12日から18日までの総PVは前年同期比で3割以上も増加した。
ヤフーにしかできない災害支援がある、という確信をもったのは僕だけではなかっただろう。また同時に、その責任の重さを、皆がひしひしと感じていた。
復興支援室のミッション?
僕と須永(浩一・現、復興支援室長)、たった2人きりで始まった僕ら復興支援室の使命とは。実は最初、会社からは何も言われていなかった。
「自分たちで考えてみろ」と。
僕らはもともと、コンシューマ事業統括本部という部署で、ビジネスの支援をしていた。だから、「被災地に入ってボランティアをしてこい」と言われているのではないことくらいは分かっていた。
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