いまだ避難生活が続く福島・飯舘村のいま
東日本大震災の発生から1年半が経過した。
福島県飯舘村では東京電力福島第1原発事故によって、約6000人の全村民がいまだに避難生活を余儀なくされている。その避難先のひとつである福島市松川に設置されている松川第1仮設住宅団地では、今年3月に東洋経済が詳報した同団地に住む女性たちを中心にした古着活用の「手作り商品の製作・販売」活動が、様々な支援を受けながら続けられている。
その一環として、9月29~30日には、首都圏のデパートでの販売会が開催される。
松川第1仮設住宅の女性たちによる活動は、昨年夏ごろから始まった。同団地の管理人である佐野ハツノさん(64)の呼びかけに応じた9名を中核メンバーとしている。「着物の古着を寄付してほしい」という佐野さんの訴えに応じて、全国から寄付が寄せされた。女性たちはその古着を半纏や飯舘村に伝わる作業着などに創りかえるリメイク作業にとりかかった。
29~30日に販売会を開催するのは、セブン&アイ・ホールディングス傘下の百貨店、そごうの柏店だ。同ホールディングスは、震災発生から1年目に当たる今年3月11日にもそごう柏で販売会を開催した。今回、震災1年半を迎えたことにあわせて、第2回目の販売会を開く。販売会のタイトルは、飯舘村独特の方言を使った「までいをまとう」。「までい」とは、「丁寧に」「心を込めて」という意味の言葉であり、村に伝わる作業着を女性たちが「までい着」と銘々したことで、このタイトルとなった。
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