いまだ避難生活が続く福島・飯舘村のいま
そんな風潮が漂うなかで行われるそごう柏の販売会だけに「今回はお客さんが来るだろうか」(佐野さん)という不安がよぎるときもある。しかし、手作り作業の仲間の1人である菅野ウメさん(82)は「それでも仕方がない」と笑いながら「岩手県などの仮設住宅に住む人たちは、冬になって私たちよりも寒い思いをしなければならないんだよ。そうした人たちに、売れなかった綿入れはんてんを届ければいいんだ」
よりよい製品を作るため、材料費をふんだんに使っている。無料で届ければ、コスト倒れだが、「綿入れはんてんは暖かいからな」と、他県の被災者のことをおもんぱかる。被災から1年半を経過しても、被災地の東北地方では、「震災問題」は微塵も風化していないことを痛感させられる言葉だ。
9月28日夕刻には、そごう柏への製品搬入のために、仮設住宅から10名の女性たちがそごう柏にやってくる。今回の販売会を契機に、風化を吹き飛ばして、さらに支援の輪が拡大することを期待したい。
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