北朝鮮が36年ぶりに開く党大会の重大な意味 金正恩体制を固める総仕上げになる可能性
4月27日、北朝鮮は朝鮮労働党の党大会を5月6日に開催すると発表した。朝鮮労働党が実質的な一党独裁を行う北朝鮮において、党大会の開催はどのような意味を持つのだろうか。
発表通りに党大会が開催されれば、1980年以来36年ぶりの開催だ。党大会はこれまで6回開催されているが、前回までのすべての党大会は故・金日成時代に開かれている。2代目である故・金正日総書記時代、党大会は一度も開催されなかった。かつては、1年に1回、4年に1回、5年に1回という具合に開催間隔が党規約に示されていたが、現在では規約には開催時期についての記載がない。実際に開催された党大会の時期は、1946年、1948年、1956年、1961年、1970年、1980年であり、規約通りの間隔での開催にもなっていなかった。
この党大会は、朝鮮労働党の規約によれば、「朝鮮労働党の上位にある最高指導機関」とし、党員全体の意思によって選挙された代表者で構成され、新たに生じた重要な党の路線と政策的問題を討議・決定する指導機関、とされている。
金正恩時代にふさわしい新路線と政策が出るか
過去の党大会を見ると、この場で討議・決定される内容としては、①党中央委員会、党中央検査委員会の事業に対する総括、②党綱領や規約の採択や修正、③党の路線と政策や戦略などに関する基本問題の討議・決定、④党総書記の推戴などとなっている。
簡単に言えば、国内の政治や経済、韓国(対南)関係、外交の各分野に対する路線と政策などが討議、決定される大会ということだ。
したがって、今回の第7回大会では、1980年以来36年間の北朝鮮の成果を総括し、金正恩時代にふさわしい新たな路線と政策の方向性が打ち出されることになりそうだ。
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