中国が5月までの金正恩訪中を提案した理由 ミサイル発射中止を条件として提示

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北朝鮮の金正恩第1書記は、いずれ国際デビューをしなければならない(写真:KCNA/Reuters)

2月2日から4日まで北朝鮮を訪問した中国の武大偉・朝鮮問題特別代表が、北朝鮮の金正恩第1書記の訪中を要請したことがわかった。8日から25日まで(その後7~14日に変更)の間に、北朝鮮は「人工衛星の発射」と称したミサイル発射試験を行うと国際機関に通告している。そのような中、中国側が「金正恩訪中」を提案したことは異例だ。

ただ、訪中の前提条件としてミサイル発射の保留を条件としている。韓国の北朝鮮専門ニュースサイト「統一ニュース」は5日、中国の北朝鮮関係に精通した消息筋の発言として、「武代表が訪朝中、北朝鮮側に『人工衛星の発射を保留することを(中国の)習近平国家主席への贈り物とし、2月下旬のモランボン楽団公演を提案、さらに今年5月に予定されている朝鮮労働党党大会前の金正恩訪中、中朝首脳会談を提案した』と証言した」と報道した。

6者協議、南北協議の再開も提案

別の消息筋も東洋経済に対し「提案は事実」と述べた一方で、「この要請を北朝鮮が受け入れる可能性は半々」と述べた。

中国の武代表は2日から2日間の訪朝中、北朝鮮外務省の李洙墉(リ・スヨン)外相、金桂寛(キム・ゲグァン)第1外務次官などと面談。この中で、北朝鮮側に人工衛星の発射を自制するよう要請したことが知られていた。また、長らく中断されている北朝鮮の核問題を解決するための6者協議の再開と、南北協議の再開をも要請したと見られている。

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