勉強ができる生徒の中には、この方法を無意識に作っている生徒がいるから驚きです。しかし、多くの生徒にはその方法を教えてあげなければ、なかなか自分では気づきません。今回はその方法のうち、ひとつのやり方をご紹介します。それは、
「グラフィック(図式化)」です。
これで「つまらない→楽しい」に仕立て上げていきます。
受け身の「黒一色の板書」をこう変えよう!
「グラフィック」には、「ノート」を使います。子どもが学校の授業で普段使っているふつうのノートのことです。お子さんのノートを見てみると分かると思いますが、だいたいは黒一色です。色分けされていても、それは自分で書いたのではなく、黒板に先生がそう書いたから、自分もそのまま写して書いたにすぎません。
しかし、勉強ができる子の中には、ノートを自分用にオリジナル化している子がいます。筆者が見てきた限り、できる子はかなりの割合でノートの取り方が違います。そこには、図があったり、色分けして見栄えよくにしたりしています。まるでファッションのように、ノートもカスタマイズし、オリジナリティあふれるノートを作っているのです。
これだけを聞くと、「何かテクニックがあって、難しそう」と思われるかもしれませんが、簡単なもので、誰にでもできます。
はじめに、重要なことは、「心構え」です。精神論ではなく、こういう感じでいた方がいいですよ、という意味での心構えです。それは、「グラフィック・ノートを書くことは、勉強ではなく、“遊び”感覚で作るということ」です。つまらないことをいかに、楽しむか、それは、ノートづくりを遊びだと考えてしまうことなのです。板書や先生の話したことを題材に「遊んでやろう」という意識を持ってみるのです。
遊びと聞いて心配になった保護者の方、大丈夫です。遊びとはいうものの、この単純な作業は、実は奥の深い意味があり、構造化する、発想するといった能力が高まると同時に、学力(いわゆる学校のテストで点数がとれること)アップにもつながる“高度な作業”なのです。その作業は次の3つで構成されています。この3つで、遊んでしまいます。
①図にする(〇、□、直線、曲線、矢印だけ。それ以上の図を使いたければやりたければやりたいように)
→ イラストを描くとさらに面白くなるのですが、(絵文字のような)イラストとなると、「自分は書けない!」となるので、ただの〇、□、矢印といった部品だけでもいい。これを使って、授業中の内容を図にしてしまう。
②色を使う(特に種類指定なし。お子さんのやりたいように)
→ 重要そうだと思ったら、色を使って強調する。何種類か色を使ってカラフルにしてしまう。どこが重要かは、自分の考えで“勝手に”決めてしまう。とにかく、手を動かして色を入れる。
③場合によっては付箋(ふせん)を使う(色の種類指定なし。やりたいように)
→ 付箋は使い方が色々あります。例えば、わからない部分があれば、それを付箋に書いて貼っておく。それから、重要そうなページに貼っておくなど。
なかなかイメージがわかないと思いますので、ここでひとつ例を挙げましょう。
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