アメリカ政府は鳩山政権を不安視していない--リチャード・カッツ

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 しかし、この意見はオバマ大統領の政策チームの見方とは異なる。ブッシュ政権は、給油活動を日本の姿勢を確認するためのリトマス試験紙ととらえていたが、オバマ政権はそう考えてはいない。日本が派遣しているのは艦船一隻だけであり、実質より象徴的な意味が大きいからだ。英国がアフガニスタンへの派兵を縮小してもNATOの危機を言う者はいないのと同じである。

沖縄の普天間基地の移設問題は、自民党政権下でも、日米間の頭痛のタネだった。複数の新聞記事によると、国務省のケリー報道官は「米国は普天間基地移設計画の再交渉に応じる気はない」と述べた、とある。ところがこれは廊下で語った、とっさの発言であって、会見用に前もって準備されたコメントではない。

確かに国務省も国防総省も、長年の懸案であったこの問題で再交渉に応じるつもりはない。しかし米政府の高官たちは、普天間移設それ自体を極めて具体的に論じているのであって、これが日米同盟についてのリトマス試験紙だとは言っていない。

米国政府関係者の中でも冷静な人々は、鳩山氏がオバマ大統領と電話で協議し、ルース駐日大使と会談したのは、米側の誤解を解く意思があったのだと見ている。

鳩山氏の『VOICE』論文が米国で転載されたことが、新政権への危惧につながった面がある。この論文が「米国主導のグローバル化」を否定的にとらえている点を、米国と距離を置く姿勢だと一部の人は受け止めた。だが、この見方は間違っている。鳩山事務所が、この記事の発表の仕方をうまく処理していれば誤解を防ぐことができたはずだ。たとえば全文を英訳するとか、自ら正確な抜粋を作るとかの方法があった。

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