空き家問題に一石、行政「強制撤去」の新展開 和歌山では「景観損なう」を理由に代執行
中島弁護士はこのように述べる。今回のケースはこうした条件を満たしていたということだろうか。
問題解決に一石を投じる画期的な判断だが
「今回の建物は10年以上空き家となっており、外壁をツタが覆ったり、木が腐ったりしている状態でした。
2012年12月に、周辺住民からの要請が県に寄せられたのを受けて、県は持ち主に対して、修繕や除去を求める指導を2013年4月に、勧告を2014年4月に、命令を2015年9月に、戒告を同年12月に行いました。所有者がそれに応じなかったことから、行政代執行に踏み切りました。
代執行の費用150万円は、所有者から徴収される予定です。
和歌山県は空き家率が高く、空き家が廃墟化して周辺の良好な景観を阻害している状況が見られました。そして、今後もそういった廃墟が増加していくことが予想されています。
条例は、そうした状況を打破するべく制定されたのです。本条例は、空き家問題の解決に一石を投じる画期的なものと言えるでしょう。それと同時に、景観保護を目的として財産権の制限という強いアクションを行政が起こすことを可能とするので、慎重な運用が求められると思います」
中島弁護士はこのように述べていた。
京都弁護士会:刑事委員会(裁判員部会)、民暴・非弁取締委員会、法教育委員会、消費者問題委員会
日本弁護士連合会:貧困問題対策本部
NPO法人京都町並み保存協議会:代表理事
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