年45万円の出費!本当にヤバい実家の相続

年末の帰省で、親と話すべき3つのこと

空き家になった実家を維持するためには、さまざまなお金がかかります(写真:yokotaro / PIXTA)
近年、「実家」にまつわる問題で悩む人が増えている。親の死後、残された実家や土地の処分で慌てないためにできること、しておくべきことは何か。『実家の処分で困らないために今すぐ知っておきたいこと』(かんき出版)著者で、不動産全般のコンサルティングを行う一方、一般社団法人相続支援士協会の理事を務める不動産売買のエキスパートである筆者が、実家にまつわる悩みを解決すべくアドバイスする。

 

実家の管理で年間45万円!Sさんのケース

年間45万円。

これは、東京都に住んでいるSさんが、長野県長野市にある、誰も継ぐ人がおらず、空き家になってしまった築40年の実家を維持するために毎年使っているお金です。

内訳を見てみましょう。

・固定資産税:3.5万円
・住民税(均等割のみ):0.5万円
・火災保険:2万円
・電気・水道代:4万円
・町内会費:1万円
・草刈り:3万円
・雪下ろし(年3回・排雪費用含む):18万円
・交通費(夫婦2人で年4回):13万円
 年間合計:45万円

 

Sさんは、都内の会社に勤めている50代のサラリーマン。妻と、大学3年生の娘、高校2年生の息子の4人家族です。30代で、東京郊外のベッドタウンにマンションを購入し、現在そこで生活しています。

Sさんは、7年前に父を、3年前に母を亡くしました。Sさんには、弟と妹がいるのですが、2人とも結婚し、弟は東京に、妹は旦那さんの仕事の都合で福岡に住んでいます。

母が亡くなったとき、長野市の実家と、1000万円の現金をきょうだいで相続したのですが、Sさんは長男ということもあり、実家を相続することになりました。

相続した当初は、実家を売りに出そうとも考えたのですが、両親との思い出が詰まった家をお金に換えることに後ろめたさを感じ、なんとなくそのまま所有し続けています。

とはいえ、何もせず、放っておくと庭に草は生い茂り、家はあっという間に朽ち果ててしまいます。近所の人や親戚の目もあるため、Sさんはいまでも奥さんとともに、3カ月に1回実家を訪れ、空気の入れ替えや掃除、庭の草刈りをしています。

東京駅から長野駅までの新幹線代は、片道約8000円。夫婦2人で往復すると、それだけで3万2000円にもなります。これが年間4回で約13万円です。

もちろん、実家を維持するためにはこのほかに、固定資産税や住民税の均等割(家を所有することでかかる住民税)、火災保険、光熱費(掃除や宿泊のために必要)、冬場の雪下ろし費用など、さまざまなお金がかかります。

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