デキない男のホワイトデー戦略はなぜ凡庸か デキる男には「その手で来るか」の驚きがある

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デキない男は最適解だけど際立たない「顧客満足度」を計算して、デキる男はアンチテーゼで際立たせた「顧客の創造」を追求する。ホワイトデー・マーケティングで求めるものの違いが、デキない男とデキる男を見分けるポイントと言えます。

デキない男の3Aステップ

デキない男とデキる男のマーケティングの違いをさらに観察すると、方法論の違いに気付かされます。デキない男の顧客満足度マーケティングは、MBAの授業やビジネス本が教える方法論を表面的になぞる傾向にあるようです。彼らは次のような3つのAのステップを踏みます。

• Assumption(前提条件)

まずは、マーケティング戦略を立てる前提条件を確認します。たとえば「ホワイトデーは男性から女性へのお返しをする日」といった前提です。

• Analysis(分析〜情報収集と分析)

次に、情報やデータを収集して分析。たとえば市場(女性)に今流行っているギフトとかサプライズの情報を調べます。

• Answer(コタエ〜打ち手)

そして、前提条件と分析から打ち手を導く。

一見まっとうな方法論に見えますが、このステップで導けるのはクイズの回答みたいに正論な「正解」、つまり誰もが気づきそうなコタエ。デキない男の顧客満足度マーケティングは、代わり映えしないテストの回答みたいな表面的な打ち手に終わってしまうことが特徴です。

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