ワインの近代化 その2 ワインの神秘に科学技術のメスが《ワイン片手に経営論》第11回

■ブドウ栽培の病害対策

 ここで、ブドウ栽培の病気対策に関する技術を整理してみたいと思います。

 一般的に、技術を体系的に整理するには、その技術の課題とアプローチに着目することがポイントです。課題といっても、難しい話ではなく、素人でも考えられる言葉で整理すれば問題ありません。ブドウ栽培に関しては、例えば次のような体系になるかと思います。
<画像クリックで拡大>
 この体系図は、普通の書店で手に入るワインの参考資料を見ながら書けることが一つのポイントです。ピンク色の部分が、参考資料などから帰納的に得た具体的な解決手段。黄色・オレンジ・茶色の部分が、私自身が考えて演繹的な思考で作った枠組みの部分です。これは、参考資料で、ある課題や手段を見つけたら、それを起点にMECE(Mutually Exhaustive, Collectively Exclusive:モレなく、ダブリなく)な枠組みを考える方法です。「化学的アプローチがあるなら、物理的アプローチ、生物的アプローチがあってもいいかもしれない」と考えるのです。こうして作成したのが上記の体系図です。もしかしたら、私が気づいていない切り口などがあり、完璧なMECEでない可能性は否定しきれませんが、直感的にはほぼMECEの要件を満たしていると思われます。

 この考え方は、一つの科学的アプローチです。事実をベースに、客観的、論理的に思考しているからです。

 次に具体的に体系図を見ていきます。

 まず、ブドウ栽培の病気対策の課題は大きく分けて三つあります。カビ対策、害虫対策、ウイルス対策です。これらの中でフィロキセラが該当する害虫対策を見ると、大きく二つのアプローチがあって、一つは直接害虫をやっつける方法、もう一つは外堀から間接的に害虫をやっつける方法があります。

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