他人の「劣化コピー」になろうとしてはいけない

シャネルは、「すでにあるもの」に反発した

ココ・シャネル(1883-1971)は伝統的なものに反発し続けた(写真:Bridgeman Images/アフロ)
人生は一度きりしかない。「お仕着せではないクリエイティブな生き方をしたい!」という願望を持っているビジネスパーソンは多いのではないだろうか。そんな人々を勇気づけて背中を押してくれるのが、先人たちの偉業をまとめた書籍。『「クリエイティブ」の処方箋』(ロッド・ジャドキンス著、島内哲朗訳、フィルムアート社)には、クリエイティブに生きるための発想が、86本の短めの読み物として紹介されている。
東洋経済オンラインでは、86のアイデアのうちのいくつかを紹介していく。第5回は「別の誰かになろうとしない」。

 

風変わりで知られたデザインの先駆者ココ・シャネルは言った。「簡単に取って替わられないためには、常に人と違っていなければいけない」。業界に足を踏み入れた瞬間から、シャネルは伝統的なものに反発し続けた。

シャネルが許せなかったこと

女性が自分を華やかに見せるために窮屈な思いを強いられることが、シャネルには許せなかった。シャネルはコルセットを嫌ったので、着心地の良さと洗練されたカジュアルさによって、コルセットを過去のものとして葬った。ファッション関係の記事で散々叩かれても、シャネルは気に留める素振りも見せずにこう言った。「快適でなければ贅沢とは言えません」。

その新しい視点により、シャネルはファッション史の中で最も重要な人物となった。1920年代と30年代には、シャネルがデザインした、シックだがスポーティでカジュアルな服が流行った。リトル・ブラック・ドレスとして知られるシャネルのワンピースも、あの有名なスーツも、時を超えた人気を誇っている。シャネルの一風変わった服装センスを人々は笑ったが、誰とも同じではないということこそが彼女の成功の秘密だった。

「今も昔も、最も勇気のいる行動といえば、自分の力だけで考えること。考えたら声を張り上げて伝えること」とは、シャネルの弁。シャネルの最初の成功は、肌寒い日に羽織っていたセーターを直して作ったドレスだった。

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