「ストレスが胃にくる」とは、昔からよく言われていますが、近年は4人に1人の日本人が原因不明の胃の不調に悩んでいるといわれるほど、事態が深刻です。症状がひどくなってからの投薬だけではなく、日常生活の中でケアをしておきたいものです。
自律神経の乱れを引き起こすのは、睡眠不足、運動不足、バランスの悪い食事、職場やご家庭でのストレス・不安など。職場環境などはすぐに改善されないかもしれませんが、睡眠不足や運動不足、食事なら、ある程度改善を図れるのではないでしょうか。
「食べすぎ」も「食べなさすぎ」も大問題
「機能性ディスペプシア」が疑わしいと、食べるのが怖くなるかもしれませんが、食べないと体重が落ち、身体や精神がもたなくなってしまうので、腹五分目から腹八分目ぐらいは食べるよう心掛けてください。
逆にお腹いっぱいまで食べてしまうと、胃への負担が大きくなってしまうので、「残さず食べる」ことは一旦忘れてしまいましょう。揚げものなどは避ける一方、おかゆやスープ、すり身など、胃にやさしい食事から栄養を摂るようにしてください。
胃の粘膜を健康に保ち、また消化酵素ともなる成分に「アミラーゼ」があります。よく噛んで食べることにより唾液からも分泌されますが、おかゆや重湯状態にした穀類、大根、かぶ、山芋、レンコンなどの根菜類にも含まれます。
根菜類にはもう一つの消化酵素「ジアスターゼ」も含まれます。またキャベツや小松菜、白菜などのアブラナ科の野菜にはビタミンU(キャベジン)という胃に優しいビタミンもたっぷり。冬のコンビニメニューにも使われている野菜類なので、探してみましょう。
胃の粘膜を丈夫にするには、タンパク質食品も大切。豆腐や卵料理をはじめ、魚のすり身、そして胃が少し元気になってきたら、つくねや肉団子など、食べ応えのあるひき肉類にシフトしていくといいでしょう。
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