亀屋万年堂に刻まれた「たゆまぬ挑戦」の歴史 お菓子のホームラン王「ナボナ」の誕生秘話

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亀屋万年堂の若き社長・引地大介氏
日本有数のスイーツの聖地と呼ばれる自由が丘。自由が丘には現在50以上のスイーツ店があり、有名店が次々とオープンし、つねに長蛇の列ができています。
その中でも50年以上続くロングセラー商品・ナボナで有名な亀屋万年堂は、自由が丘で創業して今年で77年、戦前から続く老舗和菓子店だ。
現在、東京都の目黒区、世田谷区、品川区、大田区、神奈川県川崎市、横浜市といった地域で、いたるところに亀屋万年堂の直営店があり、住人にとってはなじみ深いお店でもあります。
今回は亀屋万年堂の若き社長・引地大介(ひきち・だいすけ)氏に、亀屋万年堂の77年の歴史についてお話を伺いました。

感度の高い女性達によって育てられた街、自由が丘

本記事は「70seeds」(運営:Story Design house)の提供記事です

――昭和の始め頃、自由が丘は碑衾町(ひぶすままち)という近郊農村地帯だったそうですが、自由が丘に亀屋万年堂が創業した昭和13年(1938年)当時のお話をお聞かせください。

菓子工場の引地末治社長と王選手

自由が丘という町ができたのは、昭和のはじめに東急大井町線と東横線が開通し、この地に両方の鉄道が交差するターミナル駅が出来たことが大きかったようですね。

――その頃からこの自由が丘周辺の東急沿線に、田園調布などの住宅地が次々と生まれたそうですね。

モンブラン(東京自由が丘モンブラン、日本で初めてケーキのモンブランを作った洋菓子店)さんは弊社より5年早く創業していますが、弊社とモンブランさんが自由が丘でいちばん古い菓子店になります。

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