たしかに遊んだり楽しんだりすることは大事である。それを否定しているわけではない。しかし、それ以上に働くことの意義や大切さを知らなければならない。働くだけ働いたうえで遊びも大事だと言うのならいいが、単にこれからは遊ぶことが大事とだけ強調するような話し方はよくない。
今の日本経済は他国と比較してすっかり豊かになった。しかしそれは戦後、国民が協力して粒々辛苦働いたからである、ということも忘れてほしくない。
この世の中、みんなが自分中心になって自分のことしか考えなくなっていくのだとすれば、いったい誰が全体のことを考えるのだろうか。それでなくてもそういう風潮があるのだから、あえてその傾向がますます強くなるようなことはしないほうがいい。「全体を考えるのは、政治家がやればいい、そのための政治家だろう」ということになるのかもしれないが、それでは民主主義とは言えないだろう。
いや、そもそもそのような理屈の前に、自分のことより他人のことを先に考えたほうが、本当は成功への近道なのだという人生の真実が、もう少し広く知られるべきだろう。
本当に成功をした人は仕事と遊びは分けない
しかしおそらく、たまたま、そう何百万人に一人、遊びや趣味で成功した人のことをマスコミが浅薄な理解で記事にしてしまっている場合も多いのである。本当に成功した人ならば「これからは遊ぶことが大事だ」などと、仕事と趣味を分けるような考え方はしない。
本当に好きになれば、それは仕事という名の趣味、あるいは遊びになる。楽しくてたまらなくなる。そこまで至らずに、なぜ成功することがあるだろうか。そこまで至らないから、楽しい趣味と退屈な仕事という、子供っぽい二分法になるのである。
あるいは、そんなに好きでたまらない趣味があるのなら、そちらを本業にして、そのうえで本気で取り組むのもひとつのアイディアである。
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