幸い幸子さんは、お友達と楽しく過ごせたり、家族との食事は、楽しまれるのですね。そのような機会を極力増やしてあげることが、彼女のストレスの軽減になると思われます。そのような機会を捉えて、彼女がプロのカウンセラーの助言を受ける気になるよう、仕向けてみるのはどうですか?
今まで随分病院通いをされた幸子さんですから、拒否反応があるかも知れません。でも歯が悪ければ歯科へ行くように、考え方が前向きになれるようなカウンセリングを、第三者から受けるべきだと思うのです。あなたの熱意だけでは、彼女の心は動かないかもしれません。義母がそこまで彼女を振り回してきたということは、父親もこの段階では力不足です。急がば回れのようですが、第三者の力を借りるのも考えて見られてはいかがでしょう。
たとえば鬱病などの精神疾患に限らず、日常のストレス対処法としても効果が立証されているといわれる、「認知行動療法」なども視野に入れるのはどうですか。釈迦に説法になりますが、そして素人の私が勝手に症状から推察して、このような治療のことを申し上げるのは僭越ですが、薬を用いない精神療法も発達しているようです。
この治療は、物事を悲観的に考えてしまう癖を、バランスの取れた考え方ができるように変えることで、心のストレスを軽くしていく治療だと聞きました。カウンセリングを受けると本人が決意するまでが大変なのですが、国の内外で、その効果が実証されているそうですね。
なお、ここでは具体的にこのようなカウンセリングを受けるべきだ、ということをお伝えしたいのではありません。幸子さんのストレスを和らげる方法を、家族の外に求めるのも一案だということです。
先妻の娘を愛する継母に、夫と姑は感謝が足らない
リツコ様、私がこのコラム欄を担当させて頂いて何よりうれしいことは、私が相談されておりますのに、実際は私の方が学ばせていただいている場合が多いことです。私が模範にしたい方々とも、随分たくさん「相談される」という形で、お会いすることができました。このたびのリツコ様も、そうした中のお一人です。
もちろん私はあなたのことを、ほとんど知りません。しかしあなたがお料理や掃除が下手で、そのほかも欠点だらけの人だとしても、私が姑なら、幸子さんを心底心配してくれるこの一点だけで、100点満点のお嫁さんだと感謝します。
義理関係の娘のことをそこまで心配し、引き取りたいと考える継母は、そうザラにおられるものではありません。しかもあなたは、「構うな、放っておいてくれ」という義母の強情に任せておけば、あなたはずっと楽で、罪もかぶらなくて済むのにです。この環境では、むしろあなたは稀有な存在で、私の頭は下がりっぱなしです。
ところで私がよく「ご相談文」から感じますのは、「夫は何をしているのか?」ということですが、今回も、それを強く感じました。
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