加速するO2O技術革新、驚くべき新・消費体験《O2Oビジネス最前線・黎明期を迎えた新・消費革命》
現在、クレジットカードや会員証、各種ポイントカードやクーポン券などで、財布がぱんぱんに膨らんでいる人も多いだろう。各種カードなどをスマートフォンで一元管理する「モバイルウォレット」というサービスが今後どう展開されていくのか、世界的に注目を集めている。モバイルウォレットでは、決済、ポイント、クーポンなどの複数の機能を、財布(ウォレット)に見立てたアプリで対応するようになる。スマートフォン1台だけ持って出れば、街に出掛けても困らなくなる。
先駆けは、Google。米国で11年9月「Google ウォレット」というサービスを始めた。決済、クーポン、ポイントカード、ギフトカードなどの財布機能を持つスマートフォンアプリとオンラインサービスを開始。リアル店舗とネットショップ両方の決済サービスとして展開する。
国内では、大日本印刷が、モバイルウォレットでは世界的に実績のある米国のC−SAM社との協業を発表した。12年9月から、スマートフォン向けモバイルウォレットサービスを日本企業に向けて展開していく予定だ。スマートフォンでの決済やクーポン、ポイントなどに対応した多様なアプリの一元管理や、関連業務を総合的に支援するサービスだという。
本命の動きも見逃せない。
iPhoneを展開するAppleだ。
12年6月、Appleは、iPhoneやiPadに搭載される次期OS「iOS6」の新機能の1つとして、「Passbook」を発表した。飛行機の搭乗券、映画のチケット、お店のクーポン、ポイントカード、ギフトカードなどを一元管理できるというもの。位置情報を基にリアル店舗のプロモーションも行う。たとえば、スターバックスの近くを通ると、自動的にiPhoneにお知らせ表示してくれる。