エニグモ「バイマ」、人気の理由 ソーシャルショッピングサイトが急成長
海外に滞在中の日本人にバイヤーになってもらい、その地でしか買えない商品や、内外価格差が有利に働くものを紹介してもらい、購入希望者がいれば、買い付け、梱包・発送してもらうというのが基本原則。日本にいながらネットを活用し活躍するバイヤーもいる。
バイヤーの中には派手に稼ぐカリスマもいるようだが、「マジョリティは月間20万~30万円売るような、駐在員の奥さんなどの主婦の方」(須田氏)のようだ。エニグモでは、多数を売買するプレミアムバイヤーからの手数料は、むしろ高く設定している。それでも、プレミアムバイヤーになることで、信用が増して売り上げが大きく膨らむため、成り手は多い。
商品は、日本に未入荷の珍しいもの、旬なもの、そして内外価格差があるものがやはり売れる。たとえば、シャネルで日本のショップで売り切れていたものが、シンガポールでは売れ残っていた場合、バイマなら買えるというメリットがあるという。もちろん、モデルや有名人が着用しているアイテムが売れる傾向は強いし、シャネル、プラダなどの人気ブランドは安定した強さがあるようだ。
ただ、事業の立ち上げは地道なものだった。「バイヤーの開拓は、いろいろやりました」と須田氏は苦笑しながら振り返る。現地の店にチラシを置いてもらうとか、当時の出資会社であったオリックスやソネットに、世界中の拠点向けのイントラで紹介してもらい、「駐在員の奥さんに広めてもらったりもした」(須田氏)。