エニグモ「バイマ」、人気の理由 ソーシャルショッピングサイトが急成長

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というのも、在庫を持たずにバイマ上で商品を並べ、注文があれば購入し、発送すればいい。実績が増えれば、信頼も高まり売買が増えるのは、ヤフオクと同じ構図だ。もっとも、支払いはエニグモを経由するので、代金未回収のリスクは会員が負わずに済む。売り手と書い手の双方から手にする5%の手数料がバイマの収入となる。

バイマは、一定以上の会員数がそろわないと利益があがらないモデル。それだけに、始動当初は苦しんだ。その時期の同社を支えたのが、「プレスブログ」という広告事業。個人情報発信力を活用したプロモーションシステムで、10年1月期の事業構成では3億円のバイマを上回る3.3億円を売り上げが立っていた。

ただ、バイマの利幅がプレスブログのそれを大きく上回る状況のなか、営業コストが重く、ネット広告の先行きに縮小もみて11年5月に撤退を決断。8月で事業を閉鎖してしまった。

足元は利益成長が続いているが、前12年1月期は8.5億円と11年1月期の9.2億円から7%の減収。これは広告事業であるプレスブログの撤退が大きいが、それでも2.4倍の増益となったのは、バイマ事業の高収益性を物語るところといえる。

バイマのバイヤーの居住分布はアメリカ5、ヨーロッパ3、アジア・豪州で2の割合という。これは立ち上げ時にアメリカ市場を集中的に取る戦略を採った結果だ。まだ誰も知らないサイトで、個人から買うのは怖い当時。取っ掛かりとして数千円の安いものなら買ってもらえるのでは、という判断で、「(当時盛り上がっていた)LAの安いカジュアルなファッションをあえて強めていた」(須田氏)ためだ。

 

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