1日3分でメンタルを強くする方法ベスト3 「自主トレ」でメンタルを鍛えた筆者が語る

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なお、私は5番目の「逃げない」が最も大切なことだと考えています。1~4の方法をそれぞれ身に付けていきながらも、さらに大きな仕事をしていく、リーダーとしてやっていくうえでは、最終的には「逃げないメンタル」を高いレベルにまで持って行きたいと思っています。

油断するとどうしても逃げたくなる気持ちが出てくることもあるので、「逃げない」と日々自分に言い聞かせて継続的に強化を行っています。

最後の支えになる言葉はあるか?

1位 支えになる言葉や音楽を持つ

メンタル・スキルをトレーニングで向上させたとしても、そのときの自分のメンタル・レベルを超えた、過度のプレッシャーやストレスを受けると心がくじけそうになります。くじけそうになったときに支えとなるものを持っておくと非常に役立ちます。

座右の銘、本や雑誌で読んだ言葉、誰かが言っていた言葉など、あとは、音楽もいいと思います。私にはいくつかありますが、今回は、私が最近使っている言葉をひとつ紹介します。

「イバラの道でも道は道や、歩け!」

私が役員スタッフをしていたときに、その役員が発した言葉です。これを聞いたときは、どんだけ前向きなんだ、と軽く衝撃を受けました。

でも、確かに「道がない」と思うとそこで終わってしまいますが、まだ「道がある」と思えば何か解決策を探そうと前に進みます。

「もうこれ以上、打ち手はない」という状況はビジネスではあまりありません。

どのような無理難題でも、「必ず道はある」はずです。そのような前向きな気持ちを持つことの大切さを思い出せさせてくれる言葉です。

私が担当するチームに対して、非常に厳しいミッションを課されたことがありました。具体的にはここでは書けませんが、戦国時代の戦いになぞらえて簡単に言うならば、

「10万の兵力の相手に対して、6万の兵力で戦え」

というミッションです。

昔であれば「できない」と思ってあきらめてしまっていたかもしれませんが、私は「必ず道はある」と思い、すぐに「どうやったらできるか」を考え始め、戦略と計画を立てました。

このように、くじけそうになったり、負けそうになったときに、自分を鼓舞するようなものがあると、乗り越えられるための支えとなります。

            * * *

メンタルは強いか弱いかで語られがちです。しかし、繰り返しですが、メンタルはスキルなのです。スキルである以上、伸ばしていくものなのです。

ほかにも私が使っているメンタル系の言葉などは、ブログに書きしたためています。よろしければご覧ください。

木部 智之 デロイトトーマツコンサルティング合同会社ディレクター

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きべ・ともゆき / Tomoyuki Kibe

横浜国立大学大学院環境情報学府工学研究科修了後、2002年日本IBM入社。数々の炎上プロジェクトの火を消し、エグゼクティブ・プロジェクト・マネージャーに。2018年よりパナソニックのソリューションビジネスの立ち上げに従事し、2020年最年少でパナソニックシステムソリューションズジャパン執行役員に就任。パナソニックコネクトカンパニー役員を経て、2022年9月より現職。人材育成にも力を注ぎ、社内外でビジネススキルに関する研修やセミナーを実施。主な著書に『プロジェクトのトラブル解決大全 小さな問題から大炎上まで使える「プロの火消し術86」』(KADOKAWA)、『入社1年目のビジネススキル大全 』(三笠書房)など。

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