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生きづらさは性格ではない「かくれトラウマ」とは――親の顔色をうかがう子が、大人になっても解けない"防衛反応"の正体

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  • 井上 陽平 公認心理師・トラウマ専門カウンセラー・トラウマケア専門「こころのえ相談室」代表
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2 交感神経(戦う・逃げるモード)

危険を感じたときに作動する神経です。体に力が入り、心拍数が上がり、「戦うか、逃げるか」の態勢に入る。サバイバルのために必要な、いわば「戦闘スイッチ」の役割です。

3 背側迷走神経(シャットダウン・解離の神経)

もっと追い詰められて、もう逃げ場がないときに働く神経です。背側迷走神経が働くと、心も体も凍りつくように動かなくなります。無力感や、感覚の遮断――。あまりに強いストレスに対して、自分を守るための、最後の手段です。

私たちの心と体は、状況に応じて、こうした神経のモードを切り替えながら、目に見えない「生きるためのバランス」を必死に取ろうとしているのです。

子どもの心身に何が起こる?

繰り返しますが、子どもにとって、家庭とは本来、腹側迷走神経がしっかり働き、安心して心と体を休められる、そんな場所であるはずです。でも、もしも家庭に緊張や恐怖が満ちていたら、子どもの神経系は、次のように少しずつ危険に備えるモードへと切り替わっていきます。

1.「安心して人とつながる力」が弱まってしまう

親の顔色を過剰にうかがうようになり、無邪気な笑顔や、自然な声のトーンが、だんだん消えていきます。本来なら、親とのやりとりの中で育まれるはずだった「安心感」。それを支える腹側迷走神経がうまく働けなくなり、人と関わること自体が、不安や恐れの種になっていきます。

2.「戦う・逃げる神経」が過剰に働き続ける

家の中の空気がいつも張り詰めていると、子どもの体は、「次はいつ怒鳴られるか」「いつ空気が変わるか」と、絶えず警戒を続けなければならなくなります。そして交感神経が優位になりすぎると、次のような反応が表れはじめます。

◼️呼吸が浅くなる
◼️体がこわばって眠れない
◼️小さな物音にさえ、ビクッと反応してしまう
◼️何もしていなくても、いつもぐったりと疲れている
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