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コーエーテクモ「驚異の投資術」で脱カリスマなるか 襟川恵子氏の個人技からチーム戦へ…資産運用に定めた"複数のルール"

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襟川恵子名誉会長の手腕により、余剰資金の運用で巨額の利益を上げてきたコーエーテクモHD。その投資哲学を次世代に引き継ぐことはできるのか(撮影:尾形文繁)

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「ゲームの開発はリスクが高く、借金して行うようなビジネスではない。資金は自前で用意しなければならない」

「信長の野望」や「三國志」を手がけるゲーム会社、コーエーテクモホールディングス(HD)。旧光栄(現コーエーテクモゲームス)の創業者である襟川陽一氏は、自身の経営哲学の1つをそう語る。この堅実経営を支えるのが、カリスマ投資家として知られる妻・襟川恵子氏が主導してきた余剰資金の運用だ。

本業であるゲーム開発では、敏腕プロデューサーだった鯉沼久史氏を後継候補に定め、15年以上かけて段階的に権限移譲を進めた後、昨年6月に社長交代を果たした。しかし余剰資金の運用については、次世代への移行がいまだ完了していない。

財務部門チームが中心に運用

以前は世界中の相場を絶えずチェックして、会社の資金運用を一手に担ってきた恵子氏。カリスマ依存ともいえる体制を、会社側も課題と認識し、継承に向けた取り組みを進めてきた。

数年前から、HDの財務部門のうち、浅野健二郎CFOを含めて4、5人のチームが運用を担う体制へと変更。外貨建債券、不動産投資信託やプライベートエクイティといった商品をチームのメンバーが恵子氏に提案し、恵子氏が方針を決定するというプロセスだ。

「もともと財務部門の中に恵子氏の指示で運用を担っていた人員がいた。(恵子氏は)精神的な支柱であることは間違いないが、近年はトップダウンよりもボトムアップの比率が増してきた」(浅野CFO)

昨年2月には、経営体制交代と同時に、グループの資産管理や投資運用を担う子会社としてコーエーテクモコーポレートファイナンスの新設を発表し、社長には恵子氏が就いた。前述の財務部門社員らが、新会社の業務を兼任する。また、HDの取締役会も、ポートフォリオや営業外収支の推移、年度末の着地予想を毎月チェックしている。

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