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〈継承者の素顔〉コーエーテクモ新社長が学んだ"襟川流経営"の本質 教え込まれたコスト意識…海外展開、M&Aは「IP」がカギに

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昨年コーエーテクモホールディングスの社長に就任した鯉沼久史氏。「無双」シリーズなどのプロデューサーとして、業績拡大や収益構造の多様化に貢献してきた(撮影:梅谷秀司)

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ゲームクリエイター「シブサワ・コウ」の名で数々のヒット作を生み出してきた襟川陽一氏と、天才投資家として知られる襟川恵子氏。夫妻が二人三脚で経営してきたコーエーテクモホールディングス(HD)は、半世紀近い時を経て、社員約3000人を抱える大手ゲーム会社へと成長した。
そして昨年6月、夫妻はついに経営体制の交代を決断。会長となった陽一氏に代わり、新社長に就任したのが「無双」シリーズのプロデューサーなどを務めてきた鯉沼久史氏だ。
長年、夫妻の経営を近くで見てきた鯉沼社長に、黎明期から受け継がれる経営理念や新体制での変化について聞いた。

バランスが取れた夫妻の経営

――半世紀近くにわたり襟川夫妻が担ってきた経営を引き継ぎました。鯉沼社長は主力の事業会社であるコーエーテクモゲームスの社長や、HD副社長を務めてきましたが、経営理念や経営哲学をどのように伝授されたのでしょうか。

2015年にゲームスの社長を引き継ぎ、会長から「(HD社長も)いずれは」というような話はあったが、会長が頑張れるうちはそれでいいと思っていたので、ゲームスの業績をしっかり伸ばすことを中心に考えてきた。

(経営について)直接議論をするというよりは、何かあれば意見をもらったり情報共有したりする感じだった。ミーティングが定期的にあったわけでもなく、「こう直せ」など命令されたこともほとんどない。

ただ、お2人が会議で意見を言う場に同席していたので、なんとか自分なりに(経営に対する考え方を)解釈していた。それに自分の意見も乗せて発言して何も言われないということは、それでよかろうと思われているのかなと。おそらく、波長が合うというのか、経営理念の考え方が私と創業家で合っていたのではないかと思う。

――襟川夫妻の経営スタイルをどのように見ていましたか。

それぞれ経営者としての資質も異なり、役割分担していて、2人でちょうどバランスがよくなる。そこは羨ましい。会長から「経営トップは孤独だ」とよく言われたが、夫婦だと相談できる相手がいるのもいいなというのもある。もう少し若いときは、喧嘩して揉めていることもあったが…(笑)。

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