70代になると「3人にひとり」が慢性腎臓病→透析を防ぐ「腎臓が悪くなくても絶対やるべき」専門医オススメの運動

✎ 1〜 ✎ 17 ✎ 18 ✎ 19 ✎ 20
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

そして、このように腎臓の寿命が尽きた後も普通に生きられる道が整備されてきたからこそ、高齢者は「動く機能」や「食べる機能」を普段からしっかりキープしておくようにすべきだと私は思うのです。

できるうちから「地力」をつけておく

70代、80代、90代と歳を重ねるにつれ、高齢者の健康の目標は「動く機能」や「食べる機能」をどれだけ長くキープできるかという点に絞られてくることになります。

しかし、その目標を目指す高齢者の前にはいろいろなリスクが立ち塞がっています。たとえば、転んで骨折でもしてしまったら、そのままベッドから離れられなくなる可能性もありますし、食べる量を減らしてしまったら、筋肉量が減ってサルコペニアやフレイルを進ませてしまう可能性もあります。それに、噛んだり飲み込んだりする機能が衰えてしまったら、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)のリスクが高まって食べ物を口から食べられなくなる可能性も高くなります。

つまり、こういった事態に陥ってしまったら、元も子もありませんよということ。どんなに腎臓寿命を延ばせたとしても、たとえ腎臓寿命が尽きた後に透析によって先の人生へコマを進められたとしても、「動く機能」や「食べる機能」をガクンと落としてしまったら、すべて水の泡になってしまうわけです。

そして、だからこそあまり歳をとらないうちに「動く機能」や「食べる機能」の「地力」をしっかりつけておく必要があるのです。できれば、80代になる前、60代や70代のうちに腎臓リハビリの運動療法や食事療法をがんばっておいて、「いつも通りに動いたり、いつも通りに食べたりするための力」を底上げしておきたいところです。その「地力の貯金」がどれくらい残っているかが、80代、90代を健やかに生きていく「いちばんの決め手」になるのではないでしょうか。

上月 正博 東北大学名誉教授、山形県立保健医療大学理事長・学長

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

こうづき まさひろ / Masahiro Kouzuki

医学博士。日本腎臓学会功労会員、総合内科専門医、腎臓専門医、高血圧専門医、リハビリテーション科専門医。1981年、東北大学医学部卒業。東北大学大学院内部障害学分野教授、東北大学病院リハビリテーション部長、東北大学大学院障害科学専攻長、同先進統合腎臓科学教授を歴任。2022年より現職。心臓や腎臓などの内部障害のリハビリテーションを専門とする。2011~2021年日本腎臓リハビリテーション学会理事長、2020より国際腎臓リハビリテーション学会理事長。2018年には腎臓リハビリテーションの功績が認められ、心臓や腎臓の分野に貢献した科学者に贈られる世界的に名誉ある賞「ハンス・セリエメダル」、2022年には「日本腎臓財団功労賞」を受賞。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事