――多くの人が離職後に経験する“中年の危機”に近い感覚でしょうか。
50歳を目前にして、社会の中で積み上げたものをいったんゼロにして、「じゃあ、これからどう生きたい?」って改めて問い直す機会にもなった思うのですが、私はそれよりも、やらなきゃいけないことができてしまって新団体を立ち上げた、という感じだったので。
だから、本当にやりたいことをしているというよりは、やるべきことをしているという感じで、それが精神的にはキツかったですね。
――その長い移行期をどうやって乗り越えたんですか?
45歳のときに今のパートナーと出会ったのですが、子どもが社会人になって家を出たあと、彼がそばにいてくれたことにすごく救われました。長らくシングルで、子育てと仕事に没頭しながらも気楽にやってきたところもあったけれど、一番大変な時期に支えてくれる人がいたのは、本当にラッキーでした。
新団体シスターフッド誕生
――代表を退いたあと、すぐにひとり親支援のための団体「シングルマザーズシスターフッド」を立ち上げています。
最初はパンデミック中、マドレボニータのプログラムの1つとして始めたのが、「シングルマザーのセルフケア講座」というオンラインレッスンでした。でも実際にやってみたら、ひとり親支援は産後ケアとは全然別物だなと。
産後ケアは「一時的な状況からの回復」を前提にしていますが、ひとり親支援は、期間限定プログラムでは終わらない。もっと長いスパンで考える必要がある。マドレボニータでは続けられないけれど、ニーズがすごく高いことも感じて、新しく団体を立ち上げることにしました。
――新しい団体の軸は?
メインは、マドレボニータでもずっとやってきた“心身のセルフケア”です。加えて、もう1つの軸として、“つながり”をサポートしています。
まずは、体を動かして心を解放してから、対話の中で自分を表現する。これは産後の女性に限らず、多くの人にお勧めしたいけれど、特にひとり親には必要だと実感しています。やはりひとり親は孤立しやすく、内側に閉じこもりがちですから。


















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