「月額6万6000円」「富裕層の男性経営者が顧客」 西麻布の《超高級バーバー》に、"美容室の倒産過去最多"でも客が殺到するワケ

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「ニューヨークの客は、日本のような至れり尽くせりのおもてなしを求めていませんでした。純粋に『私のカット技術』に対してのみ、お金を払う。そこで学んだのは、自分の技術に対するプライドと価格設定の重要性でした」

ある夏、バカンスシーズンで客足が遠のいた際、MASA氏は焦りから料金を半額に下げた。すると、常連である著名なファッションデザイナーから、こんな言葉を投げかけられた。

「料金を元に戻せ。俺はお前の技術が素晴らしいから、その価値に対して100ドル(当時の施術料)を払いたいんだ。なぜ自分で価値を下げるんだ?」

ニューヨークでは、理容師と客の関係は完全に対等だった。そこで、「自分の技術の価値を見誤ってはいけない」という教訓を得た。

「技術という『最大の信用』に対して対価を払う。今の私のサロンに来ているお客様も、その感覚は共通していると感じます。自分の価値を絶対に下げてはいけない。その決意を持って38歳で帰国し、独立しました」

MASA氏
MASA氏こと、永井正道氏(写真:藤中一平撮影)

なぜ「月額制」というビジネスモデルなのか

MASA氏の西麻布のサロンは、「月額制(サブスクリプション)」を採用している。

1回の所要時間は約100分で、サービスには「ヘアカット、ヘッドスパ、フェイスクレンジング、シェービング、フェイスエステ、フェイスパック、スタイリング」のすべてが盛り込まれている。

料金は、「2週間1回プラン」が3万5200円。「毎週プラン」が6万6000円だ。とはいえ、初回から月額制というわけにはいかないため、都度払いのビジター料金の用意もある。

一般的な美容室の単価からすれば高値だが、そこには明確な根拠がある。

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