年に1度のお正月ですから、昆布とかつお節でダシをひくところから始めましょう。とはいえ、一般的なだしパックと手間はそれほど変わりません。
ダシの基本は昆布とかつお節。関東風はかつお節だけでダシをとりますが、昆布のグルタミン酸にかつお節のイノシン酸をかけ合わせることで、うま味を7〜8倍に感じる相乗効果といわれる現象が起きます。
人間の唾液にはグルタミン酸が含まれているので、イノシン酸だけを口に含んでもうま味を強く感じますが、世界に幾多ある食材の中でもトップクラスにグルタミン酸が含まれている昆布は最強のダシ食材です。
真昆布か羅臼昆布を使ってほしい理由
鍋に水を張り、昆布を入れ、10分以上戻します。昆布にはさまざまな種類がありますが、今回おすすめする昆布は真昆布、または羅臼昆布。どちらもうま味物質の量が多く、柔らかいのが特徴です。
乾物である昆布に水を含ませることで、効率的に風味を抽出できます。昆布が戻ったら中火にかけ、95〜97℃まで加熱します。60℃で1時間煮出すことで100%近いうま味物質を抽出することができますが、沸騰直前までの加熱でも8〜9割は味が出るので、こちらの方法を採用しています。
温度が上がったら昆布を取り出します。真昆布か羅臼昆布を使えば、お正月のおせち料理に欠かせない昆布巻きや煮物などにも使えるので、冷凍保存しておくといいでしょう。


















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