「自分は全知全能の神」…《教育虐待する親》の"恐ろしき実態"伝える「作家・石井光太」の思い 「医大生の性暴力事件」「中国人爆入学」なども聞く

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ーーSNS社会が教育虐待を増加させている面もあるのでしょうか。

過酷な受験教育が過熱し続けているのは、明らかにSNSと塾ビジネスの影響です。かつての教育熱心な人もそうでない人もいる雑多なコミュニティがなくなり、SNSによって異なる意見がシャットアウトされて同質性が非常に高くなることで、どんどん過熱していきます。それが受験ブームに拍車をかけています。

東大生の12%が中国人

ーー『教育虐待』第4巻では、「中国人爆入学」問題を取り上げています。現在、東大生の12%、東大大学院生の5人に1人が中国人とのことですが、少子化を迎えた日本に海外から学生が集まるのは悪いことではないようにも感じます。「中国人爆入学」の利弊を教えてください。

東大の中国人の割合は、一部の私大と比較すればまだ少ないほうです。エリート高校の中にも成績上位者の2~3割ほどが中国にルーツのある生徒ということもあります。

日本の大学は全入時代に入り、多くの大学で外国人が入らないと運営が成り立たなくなりつつあります。そういう面では、大学にとって外国人留学生は大歓迎でしょうし、日本の学生にとっても国際的な意識を身に付けることにつながる。さらに、そこから日本企業に入って活躍する人もいるでしょうから、日本社会にとって決して悪いことではない。そこを否定するつもりはありません。

一方、今までは日本人学生を主な対象としていた大学で、外国人学生の割合が増えていけば、授業のやり方から細かなルールまでさまざまなものを変えていかなければならなくなります。それが遅れたり、失敗したりすれば、トラブルが増えていってしまう。それが「外国人問題」となって、無駄な軋轢が生じることもあるでしょう。そういう意味では、大学側も日本人学生も迅速にグローバル化していかなければなりません。

漫画では、東大大学院への裏金を使った中国人の不正入学を描いていますが、現実的にそうした不正がどこまで多いかというと、正規に入学している人のほんのごく一部です。

「中国人爆入学」は、日本以上に過酷な学歴社会の中国から、一部の富裕層が日本の大学で高学歴を得ようと留学してくることを指しますが、それ自体はむしろ歓迎すべきことだと思っています。

ーー近頃の日中間の緊張の高まりは、これからの中国人留学生の数にも影響を与えるのでしょうか。

中国の人口の分母から考えれば、まったく大きい数字ではありません。加えて、本当に優秀な中国人は留学先に日本を選びません。わざわざ当局が規制をかけて止めるほどではないわけです。

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