「自分は全知全能の神」…《教育虐待する親》の"恐ろしき実態"伝える「作家・石井光太」の思い 「医大生の性暴力事件」「中国人爆入学」なども聞く
ーー教育虐待には、①身体的虐待、②性的虐待、③心理的虐待、④育児放棄のカテゴリーがあり、それぞれにさまざまなケースがあるそうですが、取材されたなかでとくに印象に残っていることはありますか。
すべてが印象深いのですが、第1巻第1話で描いた、親から教育虐待を受け、兄から近親相姦となる性的虐待を受けて心を壊した女性のケースは、とても心を痛めました。
教育虐待は、被害者本人だけでなく、周囲の人たちも犠牲になることに理不尽さを覚えます。例えば、家庭でつらい思いをした本人の歪みが、その後の人生において恋人や家族に向いてしまう。本人はそれが正しいと思っているわけですから。被害者が親になったときに、加害者になって繰り返してしまう。そんな難しさがある問題です。
ーー親が子どもの将来を考えて教育熱心になるのは一般的なことだとも思います。そこから虐待になるまでいきすぎる背景には、何があるのでしょうか。
子どものためでなく、自分の名誉、リベンジ、存在証明など、親自身のための受験になってしまうことですよね。そうなると、子どもが伸びなければ鞭を打ちまくって引き上げようとする。
なぜそこまでやってしまうかといえば、子どものことを見ていないわけです。親が自分のためになれば、相手の能力や忍耐力とは関係なしに要求しますから。それを子どもがつらいと感じることが虐待行為になります。なので、目的のための主語が入れ替わってしまう状況ですね。
教育インフルエンサー・ママの害悪
ーー第4巻には、子どもたちをハーバード大に入学させた教育インフルエンサー・ママが登場するエピソードもあります
教育インフルエンサーが言っていることは「私はこうやって成功したから、みなさんもやってください」です。でも、人によってやり方はそれぞれ違います。そこにインフルエンサーという人たちの限界があると思います。
すべて科学的な根拠のある正しい情報であれば、まったく問題ないと思いますが、そうではない情報が流れて、広まってしまっていることに対して問題だと感じています。


















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